・「戌」は、九月陽気微 にして、万事畢成し陽下りて地に入ると説文にあります。
（説文：西暦100年ごろに成った中国最古の部首別漢字字典)
・和風月名では、長月（ながつき）。
秋の夜長のころということで、夜長月（よながつき）が略されたといわれてます。
《九月 こよみ》
9月1日万治２年 （1659）老中らが、江戸城天守閣の廃止を議決。
・9月2日享保１３年（1728）江戸で大風雨、洪水。両国橋など諸橋落失。
・9月3日元禄１１年（1698）上野寛永寺の根本中堂建立。紀伊国屋が材木を請負い50万両の利益を得た。
・9月4日享和２年 （1802）【富士講】＊禁止令。
・9月5日元禄７年 （1694）飼っている金魚数の申告が義務付けられる。
・9月6日元禄１１年（1698）勅額火事・中堂火事 南鍋町数奇屋河岸から出火。
・9月7日正徳４年 （1714）浅草に鋳銭場を置かる。
・9月8日万治元年（1658）【江戸定火消】創立。寄合3名、与力6騎・同心30人ずつ預る。
・9月9日慶応３年 （1867）諸国酒造取締令（1/3）
・9月10日元治元年 （1864）酒問屋に株鑑札を配布、冥加金上納を命じる。
・9月11日万延元年 （1860）諸国酒造減少礼。
・9月12日寛文６年 （1666）薬屋の座およびしめ売禁止令出る。
・9月13日承応元年 （1652）芝増上寺に放火し、老中暗殺を謀った一統が捕縛21日死罪。
・9月14日万治元年 （1658）火消役屋敷の新設により、新居関番6人に屋敷の移転費用が下賜。
・9月15日慶長１３年（1608 幕府、小石川伝通院を造営する。
・9月16日寛政元年 （1789）旗本・御家人を救済するため、棄捐令がだされる。
・9月17日寛文６年 （1666）町人の衣料、長刀大脇差の佩用についての制規、ふたたびでる。
・9月18日天和２年 （1682）維持経費が膨大なため、安宅丸の廃船が命じられる。
・9月19日寛永１０年（1633）この頃、幕府武蔵国雑司谷駒込妙義坂下などの検地をする。
・9月20日享保６年 （1721）竹菰等問屋仲買小売調査。
・9月21日元禄１２年（1699）市中の銭価が高騰したため、他国での交換が禁止される。
・9月22日正徳４年 （1714）茶屋四郎次郎らの呉服商が請け負い、亀戸銭座で新銭が鋳造。
・9月23日正徳２年 （1712）新銀の改鋳をやめ古銭・元禄銀・宝字銀など遅滞なく流通するよう令せらる。
・9月24日明和７年 （1770）日本橋青物町・本材木町の町人に年百両の冥加金で、江戸橋広小路への商床・商蔵設置が許可。
・9月25日享保元年 （1716）宅地売買その他謝礼金等を軽くし万事出費の少きを旨を令せられる。
・9月26日文政元年 （1818）【江戸朱引図】完成。江戸の範囲を町奉行・勘定奉行が若年寄に区域を答申。
・9月27日寛永２０年（1643）6万石以下の大名16家を、江戸の火消役に任命。【大名火消】
・9月28日享保１１年（1726）朱座にて辰砂を販売するを停止し以後薬舗にて販売。
・9月29日万延元年 （1860）亥の刻過ぎに吉原江戸町二丁目より出火、遊郭が全焼。
・9月30日寛永４年 （1627）横山町寺町より出火、大風のため三日類焼、吉原に至る。
＊富士講
富士山を信仰し、参詣することは目的する宗教団体。
江戸時代初頭、長谷川角行に始められたが、幕府からは常に危険視されていた。
是月（この月）--------
・万治元年（1658）9月 明暦の大火後、初めて日本橋が架け替え, 鋳物御大工椎名吉綱が, 擬宝珠をつくる。
・享保３年（1718）9月 暦類出版免許を10人に限る。
・享保５年（1720）9月 吉宗の命により、飛鳥山に初めて桜の苗木が植えられる。
・宝暦１３年（1763）9月前年から延期された神田祭りが行われる。
・天明３年（1783）9月蔦屋重三郎が、吉原から日本橋通油町に進出。
・天保１３年（1842）9月株仲間解散にともない、吹上屋敷で朝鮮人参を払下げる。
・文久元年（1861）9月千駄木団子坂あたりに、忠臣蔵狂言の菊人形ができる。
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《九月関連情報》
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〇江戸の夏行事～今に継承されているものの由来 ～《山開き》
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〇「江戸言葉 月ごよみ」～《９月９日は重陽（ちょうよう）の節句》
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【江戸朱引図】
〇「江戸下町は文化創造センターだった」～《江戸の範囲》
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参考文献＞
武江年表（東洋文庫） ・東都歳時記（東洋文庫） ・東京市史稿（東京都） ・江戸町人の研究（吉川弘文館） ・江戸東京年表（小学館）ほか
江戸東京下町文化研究会