前号で「江戸名所図 会」では鬼子母神堂の参詣土産 として門前の店で売られていた中でも今なお人気である「すすきみみずく」の底力についてふれた。 すすきみみずくの製作販売 をしていた「音羽屋」の岡本富美 さんが高齢の為、平成29年5月に店を閉めることになった。 途絶えてしまうことの不安とその製作技術を是非とも継承していこうと地元の町会、商店街有志、豊島区、法明寺住職の近江正典師、前御会式連合会 会長・武田英男氏が協力して平成9年9月8日に「すすきみ みずく 保存会」は設立された。
実は、「音羽屋」がなくなる前からすすきみみずくの製作に興味を持ち作り方などを纏めていたのが長島秀臣さんで、独 自で製作をしていた。膨大な資料をもとに保存会では「すす きみみずくの作り方」という冊子を作成した。 地域の人々のすすきみみずくを愛でるあたたかい想いが保存会設立へとすすみ、 その製作技術が今もなお伝承 されているのである。
▲愛らしい「すすきみみずく」の完成
材料となるすすきは豊島区の姉妹都市である埼玉県秩父市で9月に採取される。 目はトウモロコシの幹で作られる。
取材協力：豊島区立郷土資料館『豊島の選択』より加筆転載）
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