詳細 |
浮世絵によく見られる「美人画」や、「役者絵」、そして「風景画」。何気なく目にしているこれらのモチーフにも、実はちょっとした「謎掛け」が仕掛けられ、背後に別の意味や関係性が隠されていることが少なくありません。江戸の浮世絵師や版元たちが絵に込めたこれらの「謎掛け」は、和歌や俳諧などの文学、日本の歴史、歌舞伎、地方の地理や風俗などを踏まえたもので、幅広い教養があって初めて、作品の本当の意味を知ることができるのです。 中でも三代歌川豊国や歌川国芳、歌川広重らによって幕末に多く描かれ、大流行したのが「見立絵」と呼ばれる手法。見立絵とは、連想ゲームのように、画中の題材から別のイメージを連想して楽しむ、知的な趣向の絵のことを言います。見立絵に隠された意味や関係性を読み解くことによって、私たちは江戸の人たちが楽しんだ、豊かな教養を垣間見ることができるのです。見立絵を通じて、「一歩深い」浮世絵の見方を学んでみませんか
|